少し離れて、推しだけ読みたかった
SNSが苦手な私が、好きな人の文章だけを静かに開ける箱を作った
SNSが、苦手だ。
でも、やめたいわけでもない。
ただ、少し離れて、落ち着いて読みたい時がある。
好きな人の文章だけを、静かに開ける場所がほしかった。
だから作った。
「推しだけ本箱」という。
「推しだけ」なんて名前なのは、もともと自分のために作ったからだ。
入れているのは、自分の推しだけ。
だから、そのまんまの名前になった。
「本棚」じゃなく「本箱」にしたのも、理由がある。
棚に並べてだれかに見せるのではなく、自分だけの箱に入れて大事にする。
その感じのほうが、近かった。
自分のために作ったのに、誰かのために
最初は、自分が使うだけのつもりだった。
私は推しがそんなに多くない。
決まった札が何枚かあれば足りる。
でも作っているうちに、ふと思った。
推しがたくさんいる人は、自分なりの分け方が欲しいかもしれない。
だから決まった札をやめて、好きな名前のタグを自由につけられるようにした。
ひとつの相手に、いくつもつけられるようにもした。
スマホだけでも使えるようにもした。
同じことができるSubstack Comment Keeperという拡張機能を作っているけれど、あれはパソコンがいる。
パソコンを持っていない人には届かない。
それが、なんとなく気になっていた。
ホーム画面に置くアイコンも、何種類か用意して、選べるようにした。
推しは、女性だけのものじゃない。
ピンクがしっくりくる人もいれば、そうじゃない人もいる。
自分はひとつ決めれば足りるのに、ここも、選べたほうがいいと思った。
自分のために作った箱なのに、気づいたら、誰かのための形を足していた。
少し不思議な手触りだった。
派手にしない、でも冷たくしない
アプリの中に出るロゴは、モノクロにした。
最初はピンクや、ぷっくりした文字も試した。
推し活っぽくて、可愛かった。
でも、これは毎日読むための道具だ。
派手だと、肝心の文章の邪魔をする。
可愛さは残したいから、上に小さなハートだけ置いた。
それくらいが、ちょうどよかった。
両側には本を並べて、棚のかたちにした。
名前は「本箱」なのに、見た目は棚。
しまっておく安心と、開いたら見渡せる見通し。
その両方がほしかった。
真ん中は、わざと空けてある。
詰め込まなくていい。
全部は追わなくていい。
そういう箱だ。
同じ気持ちは、中身にも入れた。
テーマの色も、文字の大きさも、記事につくアバター画像を表示するかどうかも、読む人が自分で選べるようにした。
毎日開くものは、自分の手で心地よく整えられたほうがいい。
灰色の、そっけない確認画面も気になった。
ブラウザが標準で出してくるあれも、箱の色に合わせて作り直した。
標準のままで誰も困らない。
でも、開くたびに「うっ」とくる角があるなら、丸くしたい。
スマホで整えた本箱は、パソコンでもそのまま開ける。
ログインはない。
Substackのアカウントと、自分で決めた合言葉だけで、端末をまたいで同じ本箱になる。
触って、気づいて、直す
きれいな設計図が先にあったわけじゃない。
触って、「ここ気になる」とつぶやいて、直す。
また触って、別のところが気になる。
直す。
その繰り返しで、気づいたら夜が明けていた。
自分のための小さな箱を、一晩かけて少しずつ育てていた。
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少し離れて、好きな人の文章だけを静かに読みたい時がある人に、そっと渡せたらと思っています。
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あなたの箱には、誰を入れますか。



















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とても大切なひと時
そっと静かに浸って
読み終えたらそっと蓋を閉じて
また大切な箱にしまう
素敵なひと時✨